高浦 伸氏
(TANAKA ELECTRONICS (MALAYSIA) SDN. BHD. )
略歴
1968年生まれ 千葉県出身
1991年 田中電子工業㈱入社
2012年 田中電子台湾股份有限公司に出向
2018年 田中電子工業㈱に帰任し、技術部長
2022年 TANAKA ELECTRONICS (MALAYSIA) に出向、現職のマネージングダイレクター
私は入社から技術開発職一筋でした。40歳を迎えた年、営業部門のサービスエンジニア職として転属を命じられました。転属後、先輩から「ゴルフ接待はお客様との関係構築に必須!」と言われ、嫌々ながらゴルフを始める事にしました。
人より遅れて40歳でやり始めることになったゴルフ。少しでも早く上達したくて、すぐにゴルフスクールに通い始めました。それまで1度もゴルフクラブを握ったこともなければ、ボールを打った事もありません。始めは、グリップの握り方、構え方など基礎の基礎から教わりました。(今思えば、自己流で変な癖がつかなくて良かったかもしれません。)
毎週末レッスンに通い約2年が経過した頃、初めてのラウンドに挑みました。結果は散々で、150打以上打ったと記憶しています。初ラウンドはゴルフというよりクラブを持って走るマラソンのようでした。そして、この日の悔しさから、夜の公園で素振りやスポンジボールを打つ、練習の日々がスタートしました。
2012年、新しい拠点を立ち上げるために、台湾に単身赴任する事になりました。単身赴任は家族に気兼ねすることなく、好きなだけゴルフが出来る生活です。私の台湾生活はゴルフとの距離感がいっそう縮まる好機でした。台湾に赴任し始めた頃はスコア100切りが目標でしたが、ゴルフ漬け生活が6年も経過する頃には”ベストスコア79”と大きく成長しました。また、この時もゴルフレッスンに通い、台湾人コーチとのコミュニケーションで中国語も大いに上達することができました。台湾駐在時のゴルフを通じてできた人脈は現在も続いています。
2018年、日本への帰任先は九州の佐賀県です。自然あふれる佐賀県はゴルフのプレイ費も安く、知人の紹介でコースメンバーになり、月例競技にも参加するようになりました。2021年4月、初めて出場したメンバーコースの理事長杯は、1日2試合のマッチプレイが3週間連続で行われる超過酷な競技スケジュールです。体力も気力も常に限界状態でしたが、気がつけば順調に勝ち進み、幸運にも”優勝”してしまいました。優勝カップのほか、歴代優勝者が刻まれているゴルフ場の掲示板に掲載される名誉までも手にすることが出来ました。また、この優勝でハンデキャップが14から一気に”10”になり、多くのゴルファーの憧れのシングルハンデ目前となりました。私の所属するメンバーコースでは、ハンデ13以下の人だけが参加できる“研修会”があります。研修会は月例競技よりもさらにレベルが高く、私は緊張感のある競技ゴルフの世界にいっそう強く引き込まれて行きました。
2022年、2度目の海外赴任はゴルフ王国、マレーシアのペナンです。赴任からわずか3ヶ月、左も右も分からない状態で出場したのが、日本人会のゴルフコンペです。100名以上の日本人が参加する、盛大なこの大会で初出場・初優勝という2度目の幸運に恵まれました。(前述の理事長杯に続き)この大会での優勝を機に、ペナンに駐在している多くの大先輩から、声をかけてもらえるようになり、本当に嬉しい気持ちでした。
ペナンのゴルフ場は日本の様にスタート時間が分刻みで設定されておらず、プレイヤーが揃ったら、好きなタイミングでスタートします。このルールには赴任当時、本当に驚きました。また、前の組の進行が遅かったり、混雑してくると、ホールを飛ばして空いているホールからプレイしても良いという、なんとも自由なプレイスタイルです。ペナンでのゴルフは日本の様な堅苦しさが無く、誰でも気軽にゴルフが出来る点は非常に良いポイントです。マレーシアでゴルフを始めるチャンスがある方、日本では初心者でラウンドを躊躇している方は、ぜひマレーシアでのゴルフにトライしていただきたいと思います。
今までにプレイしたゴルフ場でナンバーワンを選ぶとしたら、迷わずマレーシアのランカウイ島、アーニーエルス監修の”The Els Club TeluK Datai Rainforest course”です。ここは夢のような南国リゾートゴルフが体験できます。ロッカールームのNo.1はアーニーエルスの名が刻まれ、エルスを思わせる数々の品が展示されています。またコースでは、海に面したホールは絶景そのもので、心から感動します。
私はPar3のティショットで惜しくも海に打ち込んでしまいましたが、がっかりの気持ちより、海に落とした爽快感でした。時々出現するオオトカゲや猿も大自然のマレーシアらしくて最高です。ぜひ、皆さんも機会があれば、このエルスコースでプレイしてみてください!
私は「日本、台湾、マレーシア」と実に様々な場所でゴルフを楽しみ、多くの人に出会いました。ゴルフを通じて「謙虚さ、忍耐力、集中力、戦略的思考、人との関わり、自然との調和…など」人間力を高める多くのことを学びました。私はこれからもゴルフを続け、ゴルファーの名誉とも言える“エージシュート※1”を目指して、ゴルフ人生を楽しみたいと思います。(※1:自分の年齢よりも少ないスコアで18ホールをプレイすること)
もし、ゴルフに少しでも興味がある方は、気軽で自由にプレイできるマレーシアでぜひ一度クラブを握ってみてください!
最後にJACTIM様より、自身のゴルフ史を回想するきっかけと、執筆機会をいただいた事に大変感謝しております。マレーシアにおける日系企業の発展、会員の親睦がいっそう深まるよう祈念しております。
以上