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日馬をつなぐビジネスマガジン

国際文化交流委員会 委員長 三好 康博
(東京海上マレーシア)

会員の皆様始め、関係各位には、日頃よりJACTIM FOUNDATION事業に対する格別のご理解並びにご支援・ご協力を賜り心よりお礼を申し上げます。

さて、2022年5月27日(金)、JACTIM会議室・WEB会議併用において「第27回JACTIM FOUNDATION年次総会」が開催され、2021年度事業活動報告・2021年度決算報告、2022年度事業活動方針・2022年度予算などが審議され、全ての議案について異議なく承認されました。
その概要に関し、次の通りご報告申し上げます。なお、今年度の各事業について、ご意見・ご要望・ご質問などございましたら、国際文化交流委員会またはJACTIM事務局までご連絡いただきますようお願い申し上げます。


(1)マラヤ大学・東アジア研究学科日本研究プログラムおよびアジア・ヨーロッパ語学科日本語言語学文化研究プログラムへの支援事業(2021年度支援額 RM80,000)当国で唯一、日本研究専攻及び日本語専攻の課程を持つマラヤ大学に対し支援を行った。

・人文社会科学部東アジア研究学科日本研究プログラム

2件のプロジェクトに対する支援(「実践!ビジネス日本語コミュニケーション」、「おうちにいながら海外ホームステイ」)、大学院生に対する奨学金供与を行うと共に、専門書・学術ジャーナルの購入費用を支援した。

・言語学部アジア・ヨーロッパ語学科日本語言語学文化研究プログラム

同プログラム用図書室の新設(什器と専門書の購入)、3件のプロジェクト実施(学生による研究プロジェクト、中等教育機関の生徒向けの日本語・日本文化紹介プロジェクト、日本語専攻を持つASEAN域内の大学との交流プロジェクト)を支援した。

(2)マレーシア日本国際工科院(MJIIT)への支援事業(2021年度支援額 RM50,000)

日馬両政府の合意に基づいて2011年9月に開校し、当国における日本式工学教育の発信拠点として日本の学術界からも多くの支援を受けているマレーシア日本国際工科院(MJIIT)への支援として、これまでは一定の日本語レベルと成績を有する優秀な学生へ奨学金を支給してきたものの、本年度についてはJACTIMメンバーよりテーマのアドバイスをいただきながら、日本のアイデアや技術を活かした社会貢献プロジェクトの立案と開発をサポートした。併せて研究結果について報告を受けた。

(3)中高生向け発明コンテスト、Young Inventors Challenge(YIC)2021への支援事業(2021年度支援額 RM10,000)

科学教育の普及に力を入れるNGO、The Association of Science, Technology and Innovation (“ASTI”)が2013年に始めた、中高生向け発明コンテストへの支援を通じ、科学分野を担う人材育成をサポートした。2021年度は南アジアおよびアセアン諸国の学生より352件の応募があり、学識経験者等の内部審査を経て、20件が最終審査に残り、表彰式ではプラチナ、金、銀、銅賞を各学生が受賞した。

(4)Merbok Community Rehabilitation Organization への支援事業(2021年度支援額 RM10,000)

障碍者のためのリハビリテーションならびに雇用機会を提供することを目的に設立された同センターの訓練生が工芸品を作るにあたっての材料、製作機材、ロゴ入りの包材、陳列棚等の購入をサポートし就労に向けた支援を行った。

(5)新型コロナウイルス感染拡大に伴うワクチン運搬への支援事業(2021年度支援額 RM438,095)

当地マレーシアにおいても未曾有の経済危機を及ぼしている新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえ、コロナウイルスワクチンがマレーシア全土にスムーズな運搬ができるよう、マレーシア政府保健省からの要請に伴い、日本の技術を活かした保冷運搬用ボックスや保管用冷蔵庫を政府に提供することでマレーシア社会への貢献を行った。

JACTIM FOUNDATION(JACTIM基金)は、会員はもとより、マレーシア政府や在マレーシア日本国大使館を始めとする日本政府関係諸機関のご協力によって、各種事業を展開しており、マレーシア各界から高い評価を得ている。

会員を取り巻くビジネス環境は厳しい状態が続いているが、揺るぎない日マの友好関係の維持・発展の為には、全会員が一丸となり、経済面のみならず、文化・社会・教育の分野において貢献活動を続けていく事が極めて重要である。

2022年度支援実施に当たっては、会員へのFOUNDATIONに対する理解促進のため、支援先教育機関の学生による成果発表等を通じ、引き続き広報活動に努める。

※基本定款抜粋(本会の目的)

下記の各号に掲げる目的のために承認したものに贈与すること。

i.       マレーシアの文化及び芸術活動の推進

ii.       人材育成、人材開発、マレーシアの教育の向上を目的とした、現地の大学、学校、高等教育機関を対象とする奨学金の創設・維持

iii.      内国歳入庁長官が承認するスポーツ団体及び青年団体に対する寄付

iv.     人類の疾病予防または治療に関する研究またはその他の業務の推進

v.      恵まれない人々に対する支援、救済

1.マラヤ大学・東アジア研究学科日本研究プログラムおよびアジア・ヨーロッパ語学科日本語言語学文化研究プログラムへの支援事業(2022年度予算額 RM60,000)

・人文社会科学部東アジア研究学科日本研究プログラム

JACTIM会員企業による講義、日馬学生交流事業、バーチャル学園祭、国際共同プロジェクトの評価、研究活動に必要となるソフトウェアの購入などを支援する。あわせてJACTIM会員企業での学生インターン受入促進について、協力関係を構築する。

・言語学部アジア・ヨーロッパ語学科日本語言語学文化研究プログラム

日本語文化研究関連図書の購入、マレーシアにおける日本語を活用した文化活動への参加、日本語・日本文化に関する研究ノートの作成、発表。あわせてJACTIM会員企業での学生インターン受入促進について、協力関係を構築する。

2.マレーシア日本国際工科院(MJIIT)への支援事業(2022年度予算額 RM40,000)

日本のアイデアや技術を活かした社会貢献プロジェクトの立案と開発に関する支援をおこなう。「ウィズコロナの時代に求められるテクノロジーの開発」をテーマに新規の研究もしくは実施中の研究の発展を対象に学内で選定されたプロジェクトにおける試作品作成、情報収集等に関する費用を支援する。JACTIMとして学校からの求めに応じて随時JACTIM会員企業のアドバイスやインターンシップの受入れなどのサポートを行う。研究成果は次年3月を目途にJACTIM会員企業に発表をおこなう。

3.モンフォート・ボーイズタウンへの支援事業(2022年度予算額 RM5,000)

貧困家庭出身の青少年男女(16-20歳)に対するキリスト教系の職業訓練校に対し、職業訓練に関する設備の拡充を支援する。

以上