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日馬をつなぐビジネスマガジン

鈴木 一郎

HIRO FOOD PACKAGES MANUFACTURING SDN BHD

2000年に食品パッケージメーカーを創業、2009年には日本食品を輸入販売する食品商社を設立し、卸販売、食品加工、日本食小売、レストラン運営など、マレーシアにおける日本食産業の発展を支える。2014年には、長年のマレーシアへの貢献を認められ、Datukの称号を授与。JACTIM任命理事、同中小企業委員長。

1969年マレーシアに父の仕事の関係で来ました。すぐに父親の影響で、水泳やテニスをしながら、8歳の時にゴルフを始めました。以来、日本の高校に進学する中学3年生まで、家族とたびたびロイヤルセランゴールゴルフクラブ(RSGC)のコースを回りました。今思えば、安全、安心な娯楽が他にあまりなかったのでしょう。
ロイヤルセランゴールでは、オーストラリアからたまたまマレーシアに来ていたレッスンプロのボン・ナイダーさんにコーチについていただき練習に励みました。自然の中で一人で楽しめるスポーツとして、大変贅沢であると感じたのが第一印象です。

自分のスイングを見ることができないのでイメージを鍛えること、父親など上手なプレイヤーの見様見真似、そしてスタンス、ボールの位置、肩のラインなど常に基本に立ち返ることを心掛けながら練習場で球をよく打っていた記憶があります。その後始めてコースに出る機会がありまだ9歳でありましたのでレディースティから母と一緒に回りました。ハーフで50で回ったことを覚えています。

高校は茨城県の全寮制高校(当時)に入学しゴルフ部がなく硬式テニス部に入りました。茨城二位の成績を残すことができました。それでもやはりゴルフがやりたくて大学に進学後はゴルフ部に入り、毎日夕方からキャンパス内にある練習場に行き、球拾いをしながら毎日800発位打たせてもらっていました。

ゴルフは道具を使用した回転運動ですが、私は動いている球と同じくらい止まっている球を打つことは難しいと今でも考えています。人間は同じ動作を繰り返し再現することが難しく、その中で同じ方角に同じ距離に打っていき、少ないスコアで収めるためにはどの様なmanagement でコースを攻略するべきなのかをいつも考えさせられています。

ドライバー打つ時にセカンドとそのあとの3打目以降を考えて打っていかなければなりません。もちろんうまくいかない時は常にあります。ワーストシナリオと怪我が少ない方法など、ミスショットをした後のリカバリーを考えながらプレーをしていますが、やはり感情が素直に出てしまいます。
ミスショットや トラップに捕まったあとの感情の起伏をどうやって自身でコントロールするのか?
メンタルトレーニングが必要であり、打つ前の気持ちのセットアップは訓練で鍛えられると思います。

今は、様々な機材も発達したため、クラブの入り方などチェックできる環境であり、ドライバーの飛距離も近年格段に伸びています。一方でゴルフ場も難易度を高めており、またドライバーもヘッドサイズが大きくなりそれに伴い スイートスポットも大きくなった分、ミスショットは軽減しますが、意図的なショットのコントロール(左右に曲げる事)が難しくなっており、常にゴルフは難しいと感じます。

海外では、アメリカ、ニュージャージーのパインバレーです。戦略性が高く大変素晴らしいコースです。コースのコンディションやトラップの置き方も非常に面白いと思います。また、スコットランドのキングスバーンも思い出に残っています。ゴルフの元祖と言えるリンクスコースであり、一日の中で刻一刻と環境が変化するなかでのプレーで(1日の中で四季があると言われるほど変化する)、自分のゴルフに対する概念ががらりと変わったことを思い出します。

マレーシアでは、思い出の多いコースはロイヤルセランゴールです。130年以上の歴史を持ち、フラットなコースであるもののグリーンが砲台になっています。私はここで育ちました。街の中にありながら自然豊富な環境であり老若男女がゴルフを楽しんでいます。クラブチャンピオンとして10回タイトル(最多優勝回数)を取りました。

マレーシアは200以上のコースがあり、それぞれいろいろな顔を持っており、値段的にも、アクセスにおいてもゴルフ天国ではないでしょうか。マレーシアにお住いの方は是非この環境の中でどんどん廻ってほしいとも思います。
私は、幼少期から廻っていたローカルの仲間と今でも付き合っています。ゴルフを通じて絆が沢山増えました。みなさんそして家族がご一緒の方はお子さんともハッピーゴルフを!