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日馬をつなぐビジネスマガジン

2026年4月8日、Yap Ah Shak House(JS Ismail)にてインターチャンバー会議(INTER-CHAMBER MEETING)が開催され、AMCHAM(ホスト)、EUROCHAM、MDBC、BMCC、MABC、CCIMF、JACTIMが出席しました。

本会議では、まずAMCHAMより、同日午前にマレーシア財務省(MOF)で実施された非居住者へのソフトウェア関連支払いに係る新税務枠組みに関する外国系商工会とのエンゲージメントセッションについて報告が行われました。報告では、デジタルサービス税(DST)、源泉税(WHT)、恒久的施設(PE)の概念を含む新指針の策定に関する財務省の考え方と今後のスケジュールが共有されるとともに、ソフトウェアのダウンロードやクラウドサービスに加え、AIアルゴリズムの利用料やデータ解析サービスなど、より高度なデジタル取引も課税対象とする方向性が示されていることが説明されました。また、PE認定の判断基準が従来より厳格化される可能性があり、企業側の解釈と内国歳入庁(LHDN)の解釈との間でグレーゾーンが拡大する懸念が共有されました。

続いてJACTIMからは、この半年間における主要課題として、就労パス(EP)の給与基準の大幅な引き上げ、外国人労働者に対する公的積立基金(EPF)拠出の義務化、外国人労働者向けマルチティア・レビー(MTL)制度の導入、新インセンティブ・フレームワーク(NIF)への移行、ならびにSIRIM-CVC「プレミアム・マーク」認証制度についての状況共有が行われました。これらのうち、多くの課題は欧米系企業では大きな影響は限定的である一方、JACTIMや一部商工会においては引き続き懸念事項として認識されていることが示されました。

さらにEUROCHAMおよびAMCHAMからは、外国投資とデジタル化推進に関する共同提言として、マレーシア通信インフラにおけるグローバル準拠5G環境の維持に関する提案が説明されました。特に、政府系デジタルナショナルバーハッド(DNB)と従来契約関係にあったテレコム・マレーシア(TM)が契約を解消し、第2ネットワーク事業者であるU Mobile(ファーウェイ等中国系システム採用)への移行を検討している動きについて、通信インフラが中国系エコシステムへ傾斜する可能性がある点が指摘されました。

この点について、デュアル5Gネットワークモデルはこれまでマレーシアの中立性および投資誘致における強みであり、特に日本、米国、欧州、豪州、インド等からの投資家にとっては、信頼性と国際的相互運用性を備えた通信インフラが投資継続・拡大の重要な前提条件であるとの認識が示されました。また、5Gネットワークの民営化自体には反対しないものの、適切なセーフガードが設けられない場合、DNBのグローバル準拠性が損なわれ、外資からの信頼低下につながるリスクがあるとの懸念も共有されました。

その上で、民営化の枠組みの中にグローバル標準に準拠した技術の継続的な維持・導入を確保するための制度的保護措置を組み込むことが強く要望されました。

以上