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日馬をつなぐビジネスマガジン

2025年7月4日、Sunway Putra Hotelにて、マレーシア投資・通商産業省(MITI)主催による「腐敗認識指数(CPI)に関する円卓会議:投資リスクに関するフォーカスグループミーティング」が開催されました。

本会議には、Datuk Bahria Mohd Tamil副事務次官(投資・管理担当)、マレーシア投資開発庁(MIDA)、マレーシア汚職防止委員会(MACC)国家ガバナンス計画部、トランスペアレンシー・インターナショナル、各国商工会議所関係者などが出席し、マレーシアにおける腐敗防止と投資環境の改善について活発な意見交換が行われました。

会議全体のテーマは、汚職防止および透明性の確保を通じて、マレーシアの投資先としての魅力をいかに高めていくかというもので、官民の枠を越えた協働の必要性が強調されました。

MITIからは、「認識から進歩へ:マレーシアのCPIを共に向上させる」というテーマのもと、2033年までに世界のCPIランキングでトップ25入りを目指すという目標が示されました。あわせて、ガバナンスの強化や透明性向上のための政策や制度改革、官民間の継続的な対話の重要性についても言及がありました。

また、MIDAからは、質の高い外国直接投資(FDI)を誘致・維持するためには、政府機関への信頼の回復が不可欠であるとの発言があり、ガバナンスの健全性確保と透明な行政手続きの実現が、今後の投資促進において鍵を握ることが強調されました。

JACTIMからは、政府や関係機関による承認手続きにおける透明性の重要性について言及し、とりわけ外国人労働者やビザ取得に関するプロセスの明確化が信頼構築において不可欠であるとの意見を述べ、また、腐敗防止法における贈答規定等、法的枠組みのさらなる明確化の必要性についても触れました。さらに、連邦政府による汚職防止策の強化は、マレーシアを信頼できる投資先として位置づける上で非常に有効であるとの見解を示しました。

加えて、日本企業にとって腐敗の有無は投資判断における極めて重要な要素であり、マレーシア政府による制度的健全性向上の取り組みを高く評価する旨が伝え、その上で、腐敗認識指数(CPI)に関する定期的な情報提供を歓迎する旨も表明しました。

本会議を通じて、マレーシア政府が腐敗防止と制度改革に本腰を入れて取り組んでいることが再確認されるとともに、投資家との信頼構築に向けた継続的な対話の必要性が共有されました。                

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