2025年5月27日(火)、マレーシア国際貿易展示センター(MITEC)にて「ASEAN Human Capital Development Investment Symposium(AHCIDIS)」が開催され、HRDC、ASEAN事務局、ILOなど約500の団体が参加しました。
本イベントはASEAN会議の一環として開催され、中心となったテーマは、ASEAN全体における人的資本開発、特にTVET(技術・職業教育訓練)の現状と今後の改革で、スティーブン・シム大臣は基調講演を行い、歴史、地政学、技術、文化などを融合した力強いメッセージを発信しました。
以下はその要点です:
- 人的資本の伝統
マラッカ海峡の貿易史を背景に、東南アジアに根付く高度な知識・技術文化の重要性を強調。
- 半導体時代とASEANの役割
ASEANはグローバルサプライチェーンの要。マレーシアは世界の半導体貿易の7%、生産の13%を担う。
- 多言語・多文化の競争力
多様性が人的資本の柔軟性・対応力を高め、国際競争力の源泉となる。
- 高度スキルへの転換
低コスト依存から脱却し、付加価値を生むスキル開発へのシフトが急務。
- ASEAN全体での知見共有
教育投資を各国で共有・連携すれば、より大きな人的資本強化が可能。
- 今後の主要施策
- 7月:スキル政策会議
- 8月:ASEAN TVET会議
- 10月:Global Skills Forum
- 6月14〜21日:「National Training Week」(AI・グリーンテック等65,000以上の無料講座)
- ビジョン
ASEANを「安価な労働力供給地」ではなく、「世界で最もスキルに富んだ地域」へと進化させる。
シム大臣はさらに「ASEANは単なる安価な労働力供給地ではなく、世界で最もスキルに富んだ地域へと進化すべきである」と述べ、今後のすべての取り組みはそのための「未来への投資」であると明言しました。
以上