1月19日(金)、TVET 現状と課題の把握の為、建設投資局 CIDB のトレーニングセンターを訪問した。
TVET は大きく分けて①ポリテクニック系、②アドテック系、③専門トレーニン
グ系の 3 つに分かれているが、今回は専門トレーニング系の代表格である CIDB トレーニングセンター(ABM)を訪問した。
CIDB トレーニングセンター(正式名称 Construction Academy Malaysia: ABM)は、全国に 6 カ所有る建設・工事従事者専門の TVETであり、建設工事に関わる全ての教育(足場、クレーン、電気工事、エレベーター、圧力容器、消火設備等々)を行ことが出来、今までのべ 15 万人を教育してきた。ABM での受講がなければ CIDB 及び所掌官庁のサーティフィケートが出ず、対象の作業には従事できないようになっている。CIDBには基礎を学ぶためのコース 全 28 種があり、以下5つが主要となっている。
1.18-35 歳 ゼロベースの初心者、及び高校卒業者(SPM リーバー)向け 3 年 (マレーシア国民のみ)
2.19-55 歳 既存労働者(含む外労)向け 3 か月~
3.内容別 1 日コース
4.カスタマイズドプログラム
6.グリーンカード(安全講習)
上記のほか、国際コース(6 か月)があり、 ベトナム、カンボジア、ミャンマー、中東等から受入も行っているとのこと。また、CIDBによると、現場における外国人労働者とローカルの比率は、作業内容により異なっており、足場、溶接等高度技術必要なものはローカルが多く、工事規模内容により異なっているとのことであった。
実際に参加した、高野調査委員長は、組織化されしっかりしている印象を受けた。コミッティを通じて産業界のニーズの吸い上げを行っていることに加えて、日系企業との協力、連携にも意欲的であった。看板授業や学生の企業への派遣や受け入れにも前向きで、今後その可能性を感じた。また、建築分野だけでなく、設備関係等幅広く教育指導をしていると述べた。また、鳴釜貿易投資委員長は、広大な土地の中に立派な施設を構え、プログラムも充実していることが伺い知れた。製造業、サービス業を中心に、企業の要望とTVET教育とのミスマッチがあるとの声が上がる中で、JACTIMとして知見を深めていく為には、今後製造業向けに教育をしているTVETも見学していく必要があると考える。今回、中国や豪州にもCIDB Training Centreから学生を派遣して職業訓練をしている実例がある、また、個社の要望に応じてテーラーメイドで訓練プログラムを組むことも出来るという情報を得ることができたと述べた。
CIDBより、今後はトレーニングモデュールの開発や協力を日本の建設会社、エンジ会社とコラボレーション求めたい、その為のワークショップも持ちたいと積極的な要望をいただいており、今後JACTIMや会員企業とのコラボレーションも含め、検討してゆくこととなった。